企業価値を創造する会計指標入門
〜 10の代表指標をケーススタディーで読み解く(ダイヤモンド社)

本書の内容

会計指標入門

会計指標は「企業価値向上」のベンチマークです。株価に比べて、景気動向に大きく左右されず、企業が十分にコントロールできる指標です。 企業は適切な会計指標を目標に掲げることで、自社の向かうべき道筋を明らかにすることができます。

一方、投資家をはじめとするステークホルダーも、その企業が何を目標としているのか、目標水準は妥当なのか、その実現によって本当に企業価値が向上するのかを、具体的に検証することが可能となります。

本書では、多くの企業が採用している 10 の会計指標を、豊富なケーススタディをもとに読み解いていきます。会計の基本の理解に始まり、会計指標分析、そして企業価値向上への意味合いまで、アカウンティングからファイナンスまでを包括した内容となっています。

 

本書のケーススタディ企業(掲載順)

武田薬品工業 (ROE) |トヨタ自動車 (ROE) |ウォルマート・ストアーズ (ROA) |
日産自動車 (ROIC) |ソニー ( 売上高営業利益率 ) |
NTT ドコモ (EBITDA マージン ) |
アマゾン・ドットコム(フリー・キャッシュフロー)|
東京急行電鉄 ( 株主資本比率 ) | GE( 売上高成長率  Organic Growth)|
花王 (EPS 成長率 ) |松下電器産業 (EVA)

 

本書籍執筆への思い

著者にとって初めて出版する書籍なので、本書は相当の気合を入れて書き上げました。

会計というと、ややもすれば過去の分析だと思われてしまいがちです。私たちの関心があるのは将来であって、過去ではありません。よって、過去の分析ツールである会計は、あまり役に立たないとう結論です。

ところが実際はそうではありません。

企業が高らかに将来の経営を語り、ステークホルダーに明確な約束をしていく大切な言語としてもまた、会計は重要な役割を担っているのです。

そんな思いから、企業が経営計画の中で良く使う重要な10の会計指標を取り上げ、具体的にそれらを経営目標として明言している10の企業を用いて、本書で徹底解説しました。

3,600円(税前)という高単価ながら、お陰様で累計11,000冊を超える重刷を行うことができたことで、執筆当初の思いは間違っていなかったと確信した次第です。

購読いただいた某上場一部企業の経営企画部の方から、「うちの会社の経営企画部では本書はバイブルです」と言っていただいた際には、心からうれしかったものです。

その企業の中期計画がいつも具体的で、かつコミュニケーション言語として会計指標が活用されていいることを心強く感じています。

日本企業が海外有力企業並みに経営計画を社外に対して具体的に語り、透明性の高い経営を実現していくこと。そうした経営環境に、微力ながらも本書を通して貢献することができていれば、著者としても望外の喜びです。

 

本書を読んで欲しい方

経営企画、財務、IR、事業企画部門など、経営計画をとりまとめ、対外的に経営目標を明らかにしていく業務を担っている方。

経営環境や経営戦略に基づいて経営指標は決定されるものです。10の会計指標を実際に目標に掲げた10企業のケーススタディを通じて、その重要性を認識しながら、自社のあるべき経営の姿について考察、意思決定する機会へと結び付けてください。

経理部門の方は決算書を作るプロです。次のステップでは、それを実際のビジネスに繋げて咀嚼し、経営の意思決定やコミュニケーション言語として会計を活用していくことが望まれていきます。そうした会計と経営の橋渡しを行う言語としての会計指標の習得に役立ててください。

ビジネススクールなどで一通りの会計を学んだ方には、「学んだことを自社の経営にどうやって活かしていくのか」が問われていきます。

著者が講師として担当する企業内研修やビジネススクールでは、営業、マーケティング、開発、製造、購買、人事など、所属部門を問わず、様々なビジネスパーソンが取り組んでおり、そうした受講者を想像しながら本書を書き進めました。

実践的なケーススタディを通して、企業活動における会計の大切さを実感し、自分の事業計画を明らかにする際に大いに活用していってください。

 

本書に関連するセミナー、Blog記事

現在のところありません

>>> この本をAmazon.co.jpで購入する