減価償却費:Depreciation Expenses(英語)
減価償却費とは、長期にわたって使用する固定資産を、そのメリットを及ぼす期間(耐用年数)に配分して費用化することです。そうすることで、期間の損益計算はより正確なものとなります。
日本では耐用年数は法人税法(Corporate tax law)に基づき決定される場合が多いですが、海外では実態を重視した年数の設定がより一般的です。
代表的な償却方法には、定率法と定額法があります。定額法は毎年一定額を均等償却するものなので、計算は容易な半面、固定資産が劣化しても同じ費用が発生し続けるという不一致が生じる可能生があります。定率法は前年度の償却残高に一定の償却率を掛けて計算するため、初年度の費用負担は大きくなります。反面、初期の節税効果が得られるメリットがあります。
◆ 関連用語
減価償却費に関連する用語を整理しましょう。
定額法=Straight line method
定率法= Accelerated method
(200%償却の場合、Double Declining Balance method)
耐用年数= Economic life、Service life、Useful life、Depreciable life、Durable years
残存価額=Residual value、Salvage value
償却対象資産=Depreciable asset
Depreciateは、「~を減価償却する」という動詞としての活用も可能です。
例:Depreciate this vehicle over 6 years.
(この車は6年かけて償却してください。)
◆ 他の単語と組み合わせると
Bargain price 【名】特売価格・見切り値段
Although this equipment was bought at bargain price, we can record its depreciation expense well over 10 years.
▶ この装置はバーゲン価格で購入しましたが、たっぷりと10年以上かけて減価償却できそうです。
Residual value 【名】残存価値
We estimate the residual value of this machine, after 5 years of depreciation, to be $2,000.
▶ この機械の5年の減価償却後の残存価値は2千ドル、と我々は想定しています。
Advantage 【名】有利な点
One advantage of accelerated depreciation is lower taxable income in the beginning.
▶ 加速減価償却の1つの利点は、初期の課税所得が少なくなることです。
◆ 世界の一流企業はこう語る
The estimated useful lives of our property and equipment are generally as follows: computer software developed or acquired for internal use, three years; computer equipment, two to three years; buildings and improvements, five to 15 years; leasehold improvements, two to 10 years; and furniture and equipment, one to five years.
(出所:Microsoft Corporation, Annual Report, 2012)
▶ 私たちの固定資産の見積耐用年数は、概ね次の通りです:内部使用目的で開発または購入したコンピュータ・ソフトウェアは3年、コンピュータ機器は2~3年、建物及び改良工事は5~15年、賃借物件の改良工事は2~10年、家具・器具は1~5年。
(大津広一・我妻ゆみ著「会計プロフェッショナルの英単語100」ダイヤモンド社より)
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