失われた 10 年と呼ばれる 90 年代の経済低迷期を経て、日本企業の決算の好調ぶりが伝えられています。景気回復による売上の向上のみならず、長年のリストラや生産性の向上等企業努力によるコスト削減効果も寄与し、 創業以来最高の利益額を達成する企業も多くなってきました。
ところで、一言で日本企業といってももちろん様々な業界があるわけで、好調な決算に至る背景も異なれば、そもそものおカネの使い方も業界によって大きく異なります。さらに言えば、同じ業界であっても経営戦略が異なれば結果となって表れる決算書の姿も自ずと異なってきます。
『シリーズ 財務諸表から見える企業』では、各業界を代表する企業の決算書を取り上げて、その業界での決算書の特徴を見ていきます。できるだけ身近な企業を取り上げることで、 業界の違いがどのように決算書に表れるのか、あるいは同じ業界であっても経営戦略の相違がどのような違いを決算書にもたらすのかについて、読者の皆さんが考え、学ぶきっかけを提供できれば幸いです。
シリーズ 財務諸表から見える企業
- 阪急ホールディングス:阪神との統合前の最後の決算書 (2006年6月更新)
- 日本航空:営業赤字と過剰借金から離陸できるのか (2006年5月更新)
- アコム:消費者金融業界の利益(PL)と資産(BS)の構造 (2006年4月更新)
- マクドナルド:Are we lovin' it?(2006年3月更新)
- 楽天:ライブドアと似ていること、ライブドアと異なること(2006年2月更新)
- キヤノン:経団連次期会長が作り上げた決算書(2006年1月更新)
- ソフトバンク:5年ぶりの通年営業黒字化なるか(2005年11月更新)
- ファーストリテイリング:5年後に売上高1兆円を目指す決算書 (2005年10月更新)
- シャープ:総合電機業界の勝ち組は財務諸表も勝ち組か (2005年9月更新)
- 三菱商事:仲介機能と事業会社が融合する決算書 (2005年7月更新)
- 花王:24期連続増益記録を更新した決算書 (2005年6月更新)
- ヤフー:時価総額3兆円企業が配当をしなかった訳、配当を始める訳 (2005年5月更新)
- イトーヨーカ堂:イトーヨーカ堂が「セブン&アイ・ホールディングス」となる訳 (2005年4月更新)
- トヨタ自動車:日本で最も借金の大きい企業グループ (2005年3月更新)